2026年度診療報酬改定では、オンライン診療に関する評価が大きく整理・拡充されました。オンライン診療は、患者の利便性だけでなく、人口減少と医師不足が進む地域医療を支え、医療機関の持続可能な経営に貢献する重要な手段へと変わりつつあります。

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オンライン診療の評価拡充
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D to P with Nの活用
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地域医療連携の強化
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施設基準・WEB掲示対応

2026年度診療報酬改定では、オンライン診療に関する評価が大きく整理・拡充されました。これまでオンライン診療は、「通院が難しい患者のための補助的な診療手段」と捉えられることが多く、医療機関側から見ると、導入コストや運用負担に対して経営上のメリットが見えにくい領域でもありました。

しかし、令和8年度改定では、オンライン診療を外来・在宅医療・訪問看護・専門医連携の中で活用する方向性が明確になっています。特に、情報通信機器を用いた診療、D to P with N、遠隔連携診療料、訪問看護との連携、施設基準やWEB掲示への対応は、医療機関経営に直接関わるテーマになっています。

365メディカルでは、この改定を単なる点数改定ではなく、医療機関の経営設計そのものを変える転換点と捉えています。特に、人口減少地域、医師不足地域、在宅医療ニーズの高い地域では、オンライン診療は「便利だから導入するもの」ではなく、「限られた医療資源で地域医療を維持するための仕組み」になりつつあります。

オンライン診療は医療DXの中核に位置づけられた

厚生労働省は、医療DXについて、診療・治療・処方・診療報酬請求・医療介護連携などで発生する情報やデータを、クラウド等を通じて外部化・共通化・標準化し、より良質な医療やケアにつなげるものと説明しています。

この考え方から見れば、オンライン診療は単なるビデオ通話ではありません。予約、本人確認、問診、診療、処方、会計、薬剤受け渡し、診療録記載、同意取得、急変時対応、地域医療機関との連携までを含む、医療DXの実装領域です。

そのため、2026年改定後のオンライン診療では、「システムを入れたか」ではなく、「医療機関として安全に運用できる体制があるか」が問われます。オンライン診療を経営のプラスにするためには、患者数を増やす発想だけでは不十分です。むしろ、診療動線を整理し、対面診療・在宅診療・訪問看護・専門医連携をどう組み合わせるかが重要になります。

オンライン診療は、単なる患者サービスではなく、外来・在宅・訪問看護・専門医連携をつなぐ「医療提供体制の再設計ツール」として考える必要があります。

D to P with Nの評価が明確化された意味

今回の改定で特に注目すべきなのが、D to P with N、つまり「医師がオンラインで患者を診療し、患者のそばに看護師等がいる形態」の評価が明確になった点です。

改定資料では、訪問看護を同時に実施しない場合であっても、看護師等が患家に訪問し、医師のオンライン診療を補助する場合の評価として、訪問看護遠隔診療補助料が新設されています。また、医師と同一医療機関の看護師等の場合、訪問看護ステーションの看護師等の場合で、それぞれ評価が整理されています。

さらに、看護師等といる患者に対して情報通信機器を用いた診療を行い、検査・注射・処置を実施した場合の評価として、看護師等遠隔診療検査実施料、看護師等遠隔診療注射実施料、看護師等遠隔診療処置実施料が新設・整理されています。

これは、在宅医療や訪問看護を行う医療機関にとって大きな意味を持ちます。医師がすべての現場に直接出向くことが難しい状況でも、看護師等との連携により、患者の状態確認、検査、処置、注射などを組み合わせた診療体制を設計しやすくなるからです。

もちろん、オンライン診療は対面診療の代替ではありません。急変時や対面診療が必要なケースでは、速やかに対面診療へ切り替える体制が必要です。しかし、慢性疾患管理、在宅療養支援、訪問看護との連携、医師不足地域でのフォローアップでは、医療提供の選択肢が広がります。

遠隔連携診療料の拡大は、地域医療の武器になる

2026年改定では、D to P with D、すなわち医師同士が情報通信機器を用いて連携する遠隔連携診療料の評価も見直されています。遠隔連携診療は、患者を診ている医師が、専門医等とオンラインで連携しながら診療を進める仕組みです。

地方の中小病院や診療所にとって、専門医不足は深刻な経営課題です。専門外の疾患に対応しなければならない場面が増える一方で、患者を遠方の専門病院へ紹介するだけでは、患者負担も地域医療の空洞化も進みます。

遠隔連携診療は、地域の医療機関が患者との関係性を維持しながら、専門医の知見を取り入れる仕組みです。これは、単に点数が取れるという話ではなく、「地域の患者を地域で支える」ための医療機関ネットワークづくりに直結します。

365メディカルとしては、今後の病院経営・クリニック経営において、単独の医療機関だけで完結する時代は終わりつつあると考えています。オンライン診療、遠隔連携診療、電子カルテ情報共有、電子処方箋、医療機関WEB掲示、施設基準管理を一体で整えることが、地域医療における信頼性の基盤になります。

施設基準とWEB掲示への対応が重要になる

オンライン診療の拡充と同時に、施設基準や情報公開の重要性も高まっています。令和8年度改定資料では、情報通信機器を用いた診療の施設基準の見直しとして、チェックリストのウェブサイトへの掲示や、医療広告ガイドラインの遵守が示されています。

ここは、医療機関が見落としやすいポイントです。オンライン診療は、予約システムやビデオ通話ツールを導入すれば終わりではありません。医療機関として、どのような体制で実施しているのか、患者にどのような説明を行うのか、同意取得や本人確認をどう行うのか、急変時にどの医療機関へつなぐのか、個人情報保護や広告表現は適切か、といった管理体制が必要です。

365メディカルが提供を予定している365Registryや医療機関WEB掲示サポートは、こうした「届出」「掲示」「証憑管理」「更新管理」を支えるための仕組みです。オンライン診療の導入を経営のプラスにするためには、診療報酬上の評価だけでなく、施設基準・WEB掲示・証憑保管・安全管理まで含めた運用設計が欠かせません。

医療法上の位置づけも変わった

オンライン診療は、2026年4月から医療法上のルールとして位置づけが明確になっています。オンライン診療を行う病院・診療所の施設、設備、人員、患者がオンライン診療を受ける場所、患者への説明、急変時の体制確保などについて、オンライン診療基準が定められています。

また、オンライン診療を行う医師は、厚生労働省が定める研修を受講することとされています。つまり、オンライン診療は「やってみたい医療機関が任意で行う便利サービス」から、「法令・指針・診療報酬・施設基準に基づいて適切に実施する医療提供体制」へ変わっています。

この変化は、医療機関にとって負担でもありますが、同時に大きなチャンスでもあります。ルールが明確になれば、患者に説明しやすくなり、地域連携もしやすくなります。適切な体制を整えた医療機関は、地域の患者、訪問看護ステーション、介護事業所、薬局、専門病院から選ばれやすくなります。

経営上のメリットは「売上増」だけではない

オンライン診療の経営メリットというと、まず診療報酬上の収益増が注目されます。しかし、365メディカルでは、より大きな効果は「医療資源の再配置」にあると考えています。

例えば、慢性疾患の安定患者に対するフォロー、在宅療養患者の状態確認、訪問看護と連携した緊急性の判断、専門医との遠隔連携などをオンライン化できれば、医師の移動時間や外来混雑を抑えることができます。結果として、対面で診るべき患者に医師の時間を集中させることができます。

また、患者側にとっても、通院負担の軽減、家族の付き添い負担の軽減、仕事や介護との両立、遠方の専門医へのアクセス向上というメリットがあります。患者満足度が上がれば、継続受診率や地域での信頼性にもつながります。

さらに、訪問看護ステーションや薬局、介護事業所との連携が進めば、医療機関単体ではなく、地域全体で患者を支える体制が作れます。これは、人口減少時代の医療機関経営において重要な差別化要素です。

365メディカルが考える導入ステップ

対象患者を明確にする すべての患者をオンライン化するのではなく、慢性疾患管理、在宅療養、訪問看護連携、遠隔専門医連携など、オンライン診療と相性のよい領域から始めます。
診療フローを作る 予約、本人確認、同意取得、問診、診療、処方、会計、薬剤受け渡し、急変時対応、診療録記載を、現場スタッフが迷わず運用できる形に落とし込みます。
施設基準とWEB掲示を整備する チェックリストの掲示、医療広告ガイドラインへの対応、オンライン診療の説明、患者向け手引き、院内掲示、ホームページ掲載を整理します。
証憑管理を行う 届出書類、研修修了、運用マニュアル、同意書、説明文書、掲示内容、更新履歴を保管し、監査や行政確認に備えます。
地域連携を設計する 訪問看護ステーション、薬局、専門病院、介護事業所と、どの患者をどのように連携するのかを決めます。

オンライン診療は、単独のシステム導入では成功しません。医療機関の経営戦略、施設基準管理、医療情報システム安全管理、地域連携を一体で設計する必要があります。

まとめ

2026年改定により、オンライン診療は大幅に拡充されました。特に、D to P with N、遠隔連携診療、情報通信機器を用いた医学管理等の評価、施設基準やWEB掲示の見直しは、医療機関経営に大きな影響を与えます。

これからのオンライン診療は、単なる患者利便性の向上策ではありません。医師不足、人口減少、在宅医療ニーズの増加、専門医偏在に対応するための経営インフラです。

365メディカルは、365Registry、医療機関WEB掲示サポート、施設基準管理、証憑管理、医療情報システム安全管理MSOを通じて、医療機関がオンライン診療を安全かつ持続可能に運用できる体制づくりを支援していきます。

施設基準・WEB掲示・証憑管理の対応をまとめて支援します

オンライン診療、医療DX、施設基準管理、WEB掲示対応でお悩みの医療機関さまは、365メディカルへご相談ください。

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引用・参照

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 外来医療の機能分化・強化等」
  • 厚生労働省「オンライン診療について」
  • 厚生労働省「医療DXについて」
  • 厚生労働省「医療法等の一部を改正する法律の一部の施行等について(オンライン診療関係)」
  • 地方厚生局「令和8年度診療報酬改定 施設基準届出チェックリスト」
  • Doctors LIFESTYLE「2026年改定で大幅拡充!オンライン診療が経営のプラスに」

用語集

  • オンライン診療:医師または歯科医師が、情報通信機器を用いて患者を診療する方法です。
  • D to P:Doctor to Patientの略。医師が患者に対してオンラインで診療を行う形態です。
  • D to P with N:Doctor to Patient with Nurseの略。患者のそばに看護師等がいる状態で、医師がオンライン診療を行う形態です。
  • D to P with D:Doctor to Patient with Doctorの略。患者を診ている医師が、別の専門医等とオンラインで連携しながら診療を行う形態です。
  • 遠隔連携診療料:専門医等と情報通信機器を用いて連携し、診療を行う場合に評価される診療報酬上の項目です。
  • 施設基準:診療報酬を算定するために医療機関が満たすべき人員、設備、体制、掲示、届出等の要件です。
  • 365Registry:365メディカルが提供を予定する、医療機関の施設基準、WEB掲示、証憑管理、更新管理を支援するサービスです。

免責事項

本記事は、公開情報をもとに365メディカルの見解として作成した一般的な情報提供記事です。診療報酬の算定可否、施設基準の該当性、届出の要否、オンライン診療の具体的運用については、最新の厚生労働省通知、疑義解釈、地方厚生局の案内、各自治体の指導、顧問医療事務・社会保険労務士・弁護士等の専門家確認を踏まえて判断してください。本記事は、個別医療機関における算定、届出、法的適合性を保証するものではありません。

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